10年前、我が家には小悪魔がいたようです。
オイラがお前と呼ぶそいつは
オイラがバイト終わりの夜中にマンションに戻ってくると
後ろを着いてきて階段をのぼってきやがるのです入学してきたときから思ってたが、この街は猫が非常に多い
野良で生きてるあいつらはエサを求めて街中をうろうろしとりますそしてそれはうちのマンションも例外でなく猫はよくあらわれます
そしてこの前のバイトの終わりにマンションに着いて車から降り
階段を昇って部屋に行こうとするとついて来るんですよ、1匹の猫が。黄土色のそいつは野良にしては怪我をしていたり病気をもっているふうでもなく
なかなかキレイなやつなのです
そしてものすご~くカワイイ声を作ってこう言うのです「お願いします、何か食べ物をくださいニャー」
ネコどもが企んでいることは手に取るように分かるし、
それが演技であることも分かります。「ふん、こういうのは餌付けしちゃったら住み着いちゃうからな、
オイラはちゃんと知ってるんだぜ、騙されないんだぜ!!」
と部屋の中に逃げ込みました。しかし、その次のバイトから戻ってきたときもソイツは現れたのです。
間違いありません、この前と同じヤツです。あいかわらずキレイなそいつは見た目も結構かわいく
相変わらずの声色まで使って俺を落としにかかります。ネコ「昨日はごめんなさい、でももうアナタしか頼る人がいないの・・・」
オイラ「いやいや、そんな事いってもあたしゃ騙されないよ、ね?ね?」
ネコ「でも! 昨日だって少し気にかけてくれてたじゃない!!」
「アタシの事チラチラ気にしながら、最後までためらってた・・」
「アタシうれしかった!」オイラ「くっ!ばれてる!」
迷いを振り払うようにオイラはドアを閉めました。
しかし、トイレに行ってはチラリ
ちょっとテレビを見てはチラリ
気になって少しドアを開けて覗くと
そいつはそこでず~っと待ってるのです。
そしてドアを開ける
その度に甘い声で誘惑してくるのです。ネコ「お願い!もう決めたの!!アタシ貴方についていくって!!」
「アタシ待ってるわ!・・ずっと!!ずっと!!!!」いや、このオイラがね、そそそそんな安っぽい3文芝居になんか
ひ、ひっかかる訳なななないじゃ・・!!!アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ・・・・・・冷蔵庫にあったリンゴヨーグルトを持ってきてやりました
「ふっ・・・食えよ、腹、減ってんだろ」
決まった、かっこよすぎるぜオイラ・・ニャーんてな( ̄ー ̄)
するとヨーグルトの匂いをチェックするネコ・・
そして一言
「・・・・ちっ」オイラ「え?何か言いました?」
ネコ「ヨーグルトとか嫌いなのよね」
オイラ「・・・・・・」
「ごるぁあああああああああ!!!!!!!!」
オイラはヨーグルトを奪い取り、向かいのドブへと捨て去ってやりました
ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!・・・お前ってヤツは
僕にとっては、この小悪魔よりも
これを書いたヤツに対して
「・・・お前ってヤツは」
と言ってやりたい気持ちでいっぱいです。
どうでしょう、この痛々しい感じは・・・
今となっては、
死んだ魚の眼をするようになった僕ですが、
小悪魔ちゃんは好物なのに未だに現れてくれませんね。
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