スーパー無職タイムを活かして、
平日から映画を見てきました。
まず、率直な感想を一言で言って、
すんごい面白かった、ということ。
あまり期待せずに見たというせいもあるかもしれないけど、
これはかなりの出来に仕上がっています。
なるべくネタバレしないで、以下感想を。
岸本先生の集大成、親子の物語
タイトルのBORUTOとは、
うずまきナルトの息子、うずまきボルトのことです。
今回は、脚本もすべて岸本先生が書いていて制作総指揮もしっかりやっています。
岸本斉史先生コメント:
映画BORUTO、今回は全てが一から始まる、 初めてのキャラクターばかりになります。
それはつまり、原作者である僕の頭の中 でしか存在していないという事。
NARUTOの映画11本目にして初めて脚本を原作者の僕自身が全て書き、キャラクターデザイン案を出し、
自分が納得できるまで練り込んだ上にさらに完璧を求めスタッフと練りこんでいきました。
連載が終わり、今まで漫画に費やしていた時間を全て映画に注ぎました。
本当に僕が作りたかったNARUTO映画がここにあります。
最後に一言…これ以上のものはもう僕には描けません…
https://boruto-movie.com/comment/
これ以上のものは書けないと言わしめた本作。
確かにそれぐらいの仕上がりだと感じました。
最近は、尾田栄一郎先生や鳥山明先生も映画に関わってますね。
でも正直、ドラゴンボール、神と神、復活のFより遥かに面白かったと思います。
なぜ、そう思うのか。
アクションシーンの作画が完璧超絶カッコイイ
アニメーターの西尾鉄也ワークが炸裂しまくりです。
そもそもそもそも西尾さんの線とかキャラデザとかものすごい好きです。
(wikipedia:西尾鉄也)
そして、なんと言っても、キャラが動く動く、そしてカメラワーク・・・
2次試験の森で大蛇丸と対峙する回とか、
第一部のラスト、終末の谷でのナルトとサスケのバトルとか、
もはやアニメーションの伝説の回となっています。
機会があったら是非見て欲しい。
ここまでセルで動かせる人はこの世に西尾さんぐらいのものでしょう・・・
そして、今回の映画では、
クライマックスの大バトルアクションはもちろんですが・・・
なにげに注目して頂きたいのが、
開始直後の5分間のバトルです。
上映開始ののっけから全力全開のバトルがいきなり始まって、
信じられないぐらいカッコイイ。
開始そうそう魅了されて引き込まれてしまいました。
正直クライマックスのバトルは、
岸本先生おなじみの怪獣映画バトルがちょっと多いので、
個人的にはこっちの方が好き。
最近のマンガやアニメではこの手の王道は少なくなって来ましたが、
あるとしても、
大技ドーン!の車田先生方式や、
バトル中に止め絵で突っ立ったセリフとかが多くて
イマイチ熱くなれません。
バトルは動いてなんぼですね。
※ 自分では作れないのに好き放題言ってますね。
当たり前ですが、何事も批評するより作る方やる方が1000倍大変です。
2015.08.03
8月8日(土)、テレビ東京系「クロスロード」でアニメーター・西尾鉄也さんが紹介されます!
8月8日(土)夜22時30分~放送のテレビ東京系「クロスロード」でアニメーター・西尾鉄也さんが紹介されます!
日本アニメの技術力の高さを世界に発信し続ける男、アニメーター・西尾鉄也さん。
「NARUTO -ナルト-」シリーズでおなじみの西尾さんが、最新映画『BORUTO –NARUTO THE MOVIE-』でも大活躍!アニメに命を吹き込む、神業とは!?
https://boruto-movie.com/news/より
物語とドラマがちゃんとあったから
本作を一言で表すと、
それは完全に、「親子の物語」
忍びの本質という話に絡めて、
次の世代に繋がっていくというテーマを描いたから。
キャラがちゃんと悩んで、感情を発揮していたから。
親子の葛藤と、
効率化を求める時代背景とをうまく照らしあわせていたから。
物語とドラマがよく出来ていました。
ドラボンゴールの映画にはこれがなかったんじゃなかなと思っています。
最近は女性をターゲットにしていることもありキャラ重視だったり
する傾向がありますが、
やはり、ちゃんと物語を描いている作品は僕は好きです。
ナルト15年の重み
僕はいい歳なので、
NARUTOの連載開始をリアルタイムで見ていた人間です。
その15年にも渡る連載が昨年終了したということ。
正直自分がそんだけの歳を取ったことにもビックリですが、
このリアルな15年という数字と、共に歩んだ時間がなければ
こういった感情は起きなかったのではないかなと思います。
次の世代を描くことで
ナルトの15年を振り返るということは
読者・視聴者にとっても感慨深い感情を想起させるハズです。
ファンに向けて集大成として締めくくるのにとても最適だったと思います。
ファンムービーとしての側面から見てもとても楽しめた。
大抵自分の歳の人はナルト目線で物語を見るのでしょうが、
自分はボルト視点で見ていた気がするので、
やっぱりまだまだ小僧だということなんでしょうね。
エンディング・スタッフロールのあとに小ネタがある
最近は少なくなりましたが、
スタッフロールのあとに小ネタがある映画ってありますよね。
今回の作品はそれです。
もし劇場に脚を運んだ場合は、
最後まで視聴することをオススメします。
これはDVDで見ても味わえないと思いますが、
最後の小ネタのところでは、
観客から思わず声が上がっていました。
みんなビックリしたみたいですね。(特に女子)
そんななかに混じっていた大きなお友だちである僕は、
途中の伏線で予想が的中してしまって驚きませんでした。
純粋に楽しめないなんて、
これが大人になるってことね。
終盤の展開だけがちょっと説得力弱し
あまり褒めすぎてもアレなので、
ちょっとだけ不満な点も。
途中まで本当に丁寧に物語を描いていて心理描写があったのに、
終盤のクライマックスだけはちょっと演出主導になっていた感があります。
やりたい絵や演出があってそれに無理やりもっていった感じ。
そうなる必然や説明、背景にちょっと説得力が弱い感じがしました。
僕が思いつくなら、
・ボルトが最終決戦に同行する意義を示す
戦力的になんでついてくるのか全く必然性がありません。
ボルトが自ら行きたいと主張するとか入れても良かったと思ますね。
サスケには考えがあったようですが・・・
・もっと父ちゃんすげー描写を入れる(あったけど弱い)
ボルトの改心に説得力をもたせます。
父ちゃんは実際すごかったですが、
ボルトの心理のセリフとして言葉でもっと欲しかった。
父ちゃんの間抜けシーンとフラッシュバックさせてもよかったぐらい。
・ボルトを連れてきた理由、性質変化が役に立っていない。
最後の決め技に性質変化が関係なかった。
ボルトが決めないといけない説得力がない。
ボルトに決めさせたいという演出主導。
性質変化じゃないと倒せないとか、みんな動けなくて、
動けるのはボルトだけ、とかそういう背景描写がもっとあれば良かった。
繰り返しますが、
批評するより作る方が1000倍は大変です。
ただ、こうだったらもっと良かったのになという、ね。
それに、これはまったく描かれていなかったわではなく、
ちょっと弱かったかなという印象、自分が見逃しているだけかもしれません。
初回特典 秘伝・在の書 「ナルトが火影になった日」
特典としてナルトが火影になった日のエピソードが、
岸本先生描きおろしのマンガで読めます。
ただし、ボリュームはほとんどありません・・・
週刊連載1話よりもちょっと短い16Pぐらいのボリュームですかね。
あと、フルカラー版の、本編最終回も再掲されています。
NARUTO外伝 ~七代目火影と緋色の花つ月~
NARUTO―ナルト―外伝?七代目火影と緋色の花つ月? (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 岸本斉史
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/08/04
- メディア: Kindle版
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ジャンプ本誌での本編連載終了後に、
短期集中連載で復活していたときの話がこのタイミングで単行本になりました。
ボルトではなく、もう一人の主人公「うちはサラダ」ちゃんを中心とした物語です。
時系列的には、映画よりも前の話なので、
先にこちらを見ておくと映画への理解が深まると思います。
NARUTO展
NARUTOのこれまでの歴史や原稿等を展示した、イベントが夏の間開催中です。
せっかく関西に上陸していますので、
関東以外の方もぜひ。
あまりにも連載が長いので途中で読まなくなった人も多いことでしょう。
特に同世代。
せっかく簡潔したこの機会に、一気に追いついてみるのもどうでしょうか。
火影になったのかどうか、
誰と誰がくっついたのか、
やり残したことはないぐらいに決着が付いています。
百眼の母ヒナタの前に「勝手に入るな」は無意味
ボルトの部屋の入り口に、
「勝手に入るな!」的な張り紙があったのですが・・・
百眼を持つあのお母さんの前にはそれは全くの無意味では・・・
思春期の少年には色々と大変そうですね、百眼・・・
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