こんにちは、こやぷよ(@coyapuyo)です。
僕は自他ともに認める「グズ人間」ですが、
(おっと、「クズ」ではなく「グズ」ですからね、お間違えなきよう)
5年くらい前に出会って僕のグズ心を刺激した1冊の本があります。
それが、「戦略的グズ克服法 ナウ・ハビット」という本です。
僕と同じようにトロくて優柔不断で、
失敗と責任を死ぬほど恐れる人のために
今日はナウ・ハビットについてご紹介したいと思います。
ナウ・ハビット
- 作者: ネイル A.フィオーレ,菅靖彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/04/24
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 27回
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すぐやる人になる!
こうやれば、効率よく仕事が出来る!
効率が悪い人の仕事の仕方!
そういった類の本は数多ありますが、
ナウ・ハビットはそれら小手先のテクニック本とは毛色が違います。
では、一体どこが違うのかをご紹介していきましょう。
テクニックよりも心理学
ハウツー本や成功事例は、テクニックだけに終始することも多いものです。
それが悪いということはないのですが、しかしテクニックだけに終始すると背景が分からない、しっくり来ない、腑に落ちないということも多い気がします。
また、その性質上、「出来る人の視点」で「出来ない人に対して」「出来る方法」を説いたものが殆どです。
ナウ・ハビットは違います。
根幹には、心理学をベースとして語られているんです。
心理学なんて胡散臭いですが、例えばこんなことが書かれています。
グズには報酬がある
「グズには報酬がある」一見耳慣れない言葉です。
この短い言葉は、
自分がグズ人間であるのは、グズグズした方が自分にメリットがあり自らグズを選択していることに他ならないと指摘しています。
自分自身を守るための行動でもある訳です。
グズな人程あえて無自覚だと思いますが、
深層心理では思い当たるフシがあるハズです。
まずはこのことを大前提に後段のテクニックが展開されていきます。
これは後に発行されたアドラー心理学の本、
「嫌われる勇気」で語られているトラウマの否定「目的論」と同様の考え方ですよね。
- 作者: 岸見一郎,古賀史健
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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記録を取れと言っている
記録を取っていくことも本書は推奨しています。
良いことも悪いことも記録を取って見えるかしないことには改善のしようがないということですね。
ここでいう記録とは、
自分が24hの時間配分を何をやることに使ったか、
何のタスクやあるいは怠惰な逃避行動にどれだけの時間を使ったのか明らかにする、ということです。
これをすることで、時間をかけすぎているタスクや苦手なタスク、どういったときに逃げてしまうのか、が分かるようになって対策が打ちやすくなります。
また、見える化によって楽しいタスクや遊びの時間を入れるスペースがあることに気が付いて、楽しみが増えるという効果もあります。
この辺りはGTDの考え方と共通する部分がありますよね。
- 作者: デビッド・アレン,田口元
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2008/12/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 127人 クリック: 1,493回
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頭ごなしの否定から入らないアプローチ
このように、ナウハビットが名著の要素を網羅していいとこどりしたような内容になっているんですよね。
そして、何よりも僕がこの本で素晴らしいと思うのは、
性格に問題があるとか、
プレッシャーが必要であるとか、
甘いとか気合いを入れろとか、
ありがちな否定から入らずに
「人は生来怠け者である」という前提にたって話が展開していくところです。
報酬を求めてグズになるのを頭ごなしに否定せずに、
それは仕方がないということは認めた上で、
ではどうするかというスタンスからスタートしているんですね。
優先順位付けとか目標の設定、タスクの分解、
そんなありきたりな方法論ではなく、
「それは分かっているけど出来ないんだよ」という人に向かって寄り添うように書かれた本になっているんです。
トロいグズな人本人だけでなく、
「どうして部下や子供がグズを治せないのか」
と感じる管理側の人にも読んで頂くとお互いの相互理解と歩み寄りのために良い本じゃないかなとも思います。
トロい人、グズな人、失敗が怖い人、
それがどうしても治せなくて困っている人は一度読んでみると、
何かもやが晴れる手助けになるかもしれません。
- 作者: ネイル A.フィオーレ,菅靖彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/04/24
- メディア: 単行本
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一見グズ問題とは無縁そうなアメリカでこそ、この手の研究が進んでいるというのが面白いですよね。
ADHD研究も欧米の方が進んでいますし、妙な感じがします。
ではでは。
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